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親が干渉してくる…でも嫌いになれない。そんな私の心の整理法

30代になってから、母との距離感に少しずつ悩むようになりました。
「仕事はどう?」「また近いうちに実家に顔見せに来てください」
そんな日々のLINEや電話、そして時折こぼれる「良い人いないの?」「そろそろ結婚は?」というお決まりの言葉。

ありがたい反面、時には心がざわつくこともあります。
悪気がないのはわかっている。でも、距離感がちょっと苦しい。

「親とお別れする準備」という言葉にハッとした

そんな私が、ある日ふと手に取ったのが
『30代にしておきたい17のこと』(本田健著)という本。

その中に、「両親に感謝の気持ちを伝え、お別れしておく」という項目がありました。
その内容を読んだ瞬間、胸の奥がギュッと締めつけられるような感覚になりました。

「ずっといる」と無意識に思っていたけど、
親との時間には、確実に“終わり”があるのだと、改めて気づかされたのです。

母とふたりで改めて過ごした、特別な旅の時間

母は旅行が好きで、昔から家族旅行や日帰りの小旅行の計画をよく立ててくれていました。
けれど大人になってから、あらためて“母とふたりきりで過ごす旅の時間”を意識して持つようになったのは、ごく最近のことです。

本を読んだのをきっかけに、母が行きたいと言っていた京都を訪れたり、横浜で気になっていたホテルに泊まったりしました。
そして、「一度は経験したいよね」と言っていたクルーズ旅行にも思い切って参加しました。
お料理は美味しく、カジノやワークショップ、歌唱ステージなどのイベントも楽しみましたが、私は船酔いがひどくて、内心では「早く地上に帰りたい…」と思っていました。
母は「本当にいい経験ができた」ととても満足そうで、後日、友達に楽しそうに旅行の話をしているのを見て、誘ってよかったなと心から思いました。

普段はつい、うっとうしいと感じてしまうこともある母ですが、実は料理の好みや興味のあることが似ていて、一緒に旅行するととても楽しいのです。

私は旅先で何かの体験をするのが好きなのですが、そんな私の好みにも母はよく付き合ってくれます。
宮島では一緒にもみじ饅頭を作ったり、京都では、一緒にお点前体験をして、「へー、そうなんだ!」とお互いに教えられることにも二人して質問したりして、帰り道には「ああだったよね」「こうだったね」と話しながら、楽しく振り返ることができるのもいいなと感じました。

旅行中は仲良くできる。でも普段はちょっと重たい…母とのちょうどいい距離感とは

私が実践している“ちょうどいい距離感”のコツ

1. 頻度より“質”でつながる連絡

毎日LINEが来るとプレッシャーになってしまうので、こちらから連絡する日は「写真付きで何か報告する」など、内容の質を高めることで満足感を上げる工夫をしています。

2. 人数を増やして会うようにする

母とふたりきりで会うと、どうしても干渉が気になってイライラしてしまうことがあります。
そんなときは、実家に帰るときに姉を誘ったり、姪っ子や甥っ子を一緒に連れていくようにしています。
誰かがいるだけで空気がやわらかくなり、二人きりにならないことで気持ちも少し紛れます。

3. 今までしてもらったことに感謝する視点を持つ

母といると、つい「またその話?」、放っておいてと感じてしまう瞬間があります。
でも、ふと過去を振り返ると、小さい頃に習い事をいくつもさせてくれたおかげで、今では初めてのことにも柔軟に対応できている気がします。
高校時代は毎日欠かさずお弁当を作ってくれていた母の姿も、今では懐かしく、ありがたく思い出されます。
大学では県外での一人暮らしも許してくれて、さらに留学にも行かせてもらいました。

自分が与えられてきた環境を思い出すと、不思議と気持ちがやわらぎ、感謝の気持ちが湧いてきます。

「ありがとう」の気持ちを持つことが、母とのちょうどいい距離感を保つ支えになっているように感じます。

30代だからこそできる、親との向き合い方

「親と距離を取る」というのは、冷たく突き放すことではありません。
自分を守りながら、大切な人との関係をあたためる“心の準備”だと、私は思っています。

もし今、親との関係に少し疲れていると感じたら。
ほんの少しだけ、距離を変えてみることを考えてみてください。

いつかくる“その時”を、後悔のないように迎えるために。

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